コロナ禍の外出自粛をきっかけに、在宅ワークが急速に広まって早4年が経ちます。
在宅ワークが広がり定着した理由は、通勤のストレスや家庭の都合により、在宅制度がある会社を希望するという求職者の増加や、人材の離職率の減少やオフィスの縮小といったコストの削減といった経営者層のメリットがあるからと見られます。
在宅ワークのメリットがある一方で、時間管理を上手くできないとオンオフの切り替えが難しく、ついつい長く仕事をしてしまう状況に陥ることで、集中力が下がり、パフォーマンスが上がらないというデメリットも認識されています。
この記事では、在宅ワークにおける時間管理の重要性と、時間管理ができない、苦手だという悩みを解決するための具体的な方法をご紹介します。
在宅ワークで時間管理をするメリット

在宅ワークで成果を上げるには、効果的な時間管理が重要になります。
時間管理が疎かになる事で、本来プライベートを充実させたいと思って在宅ワークを始めた人にとって自由な時間が減る可能性が上がり、本末転倒な事態が起きる可能性があります。
時間管理ができるようになることで、以下のようなメリットが生まれます。
生産性の向上
時間管理を行うことで、限られた時間の中で無駄な作業を減らし効率的に仕事に取り組むことができます。
タスクの優先順位を明確にし、その時々で重要度が高い作業に集中することで、無駄な時間が削減され、質の高い成果を上げることができます。
顧客や上司からの評価、信頼の向上
生産性が上がり、在宅ワークでの成果が上がることで顧客や上司からの評価が上がると考えられます。
また期日を遵守することで、信頼も上がり、リピート依頼やより重要度の高い、新しい仕事の依頼が増えることが期待できます。
ストレスの軽減
タスクの整理をして時間管理を行うことで、頭も整理され「何から取り組んだらいいかわからない」「あれもこれもしないといけない」というストレスが軽減されます。
また、プライベートと仕事のメリハリがつけられるようになり、しっかり休むことでストレスが軽減されます。
空いた時間を利用してスキルアップ
時間管理により削減できた時間を、自らのスキルアップにあてることもできます。
スキルアップに時間を割くことで、業務での成果をより上げられることが期待できます。
在宅ワークを効率的に行う時間管理の具体的な方法

タスクの優先順位を決める
最初にタスクを分類します。
在宅ワークに限らず、仕事では多くのタスクが同時に発生することがよくあります。
上手く対処して仕事を進めていくためには、タスクの優先順位を明確にすることから始める必要があります。
タスクは「緊急性」と「重要性」で分類します。
- 「緊急かつ重要なタスク」
優先順位が最も高く、まず初めに取り掛かるべきタスクです。
締切りが近いタスクや、クレーム対応など必ず取り組まないといけないタスクが分類されます。 - 「緊急ではないが重要なタスク」
緊急ではない≒納期がなく、急いで取り掛かる必要がないが、取り組むことで仕事の質にプラスの変化をもたらすタスクが分類されます。
例えば、新規事業の立案、会議や訪問前の事前準備、同僚や取引先の人とのコミュニケーション、自身の心身のケアなどが挙げられます。 - 「緊急だが重要ではないタスク」
期限が迫っているタスクや、突然発生したタスクが分類されます。
例えば、大量のメールの返信や、不必要な報連相、会議、突然の営業訪問などが挙げられます。 - 「緊急でも重要でもないタスク」
デスクや書類の整理など、仕事への影響度が小さく、急ぎで行う必要のないタスクが分類されます。
ただし、このタスクは放置することで「緊急だが重要でもないタスク」になる場合があります。
緊急度は低いものの、念のため認識しておくべきタスクでもあります。
最優先のタスクと、後回しにするタスクを明確にする
タスクの分類が完了すると、最優先のタスクと後回しにするタスクが明確になります。
「緊急かつ重要なタスク」に分類されたタスクに取り組む時間を増やし、先に取り組みましょう。
逆に「緊急でも重要でもないタスク」に割く時間を減らしましょう。
優先すべきタスクが終わり、「緊急でも重要でもないタスク」に費やしていた時間を利用して「緊急ではないが重要なタスク」に取り組むことで、効率的かつ質も上げた在宅ワークを行うことができます。
「緊急だが重要ではないタスク」は、緊急度が高いため「重要」なタスクと認識しがちです。
ここに時間をかけすぎてしまうと、このタスクに忙殺され、重要なタスクにたどり着けなくなってしまいます。
メールの対応は時間を固定するといった工夫を行い、先に挙げた「緊急かつ重要なタスク」もしくは「緊急ではないが重要なタスク」に時間をさけるような時間配分を行うようにしましょう。
管理ツールに入力する
タスクを分類し、最優先のタスクとその他のタスクを把握したら、リストやカレンダーなどを作成し、タスクの漏れや遅延を防ぐようにしましょう。
チームメンバーがいる場合は、それぞれの取り組んでいる内容を見ることができる管理ツールを活用するとよいでしょう。
- To Doリスト:
To Doリストは、本来具体的な期限がないが、タスクの遂行のためにやるべきことが記載されたリストのことをいいます。
最優先のタスクとその他のタスクが混ざってしまうものの、在宅ワークで取り組んでいるプロジェクトの完了のために必要な行動がすべて管理でき、全体を把握することができるのでうまく活用するとよいでしょう。
- タスク管理ツール:
ガントチャートやカレンダーツールなどを活用することで、日々の作業時間を視覚化し、管理する方法です。最優先タスクの進捗状況や締め切りを把握しやすくなります。
在宅ワークで注意すべき時間の使い方

在宅ワークは、自由に時間が決められることがメリットな一方、オンオフの切り替えが難しくダラダラと作業をしてしまう、休憩や食事の時間を忘れて仕事に没頭してしまうなどのデメリットもあります。
差し迫った締め切りがある仕事に取り掛かっている時は仕方がないものの、長期的な目線で見ると心身への影響が懸念されます。
作業時間のブロック化
作業時間をブロックごとに分けることで、一定の時間を1つの作業に集中することで、効率的にタスクを進めることができます。
- ポモドーロ・テクニック:
25分間作業に集中する時間を取り、その後5分間の休憩を挟む方法です。
4回のポモドーロ(集中と休憩のセット)の後、30分程度の休憩を取ることが推奨されます。
短時間、作業に集中をすることで、モチベーションを維持したままで高い生産性を期待することができます。
- タイムブロッキング:
1日をブロック分けして、それぞれのブロックにやるべきタスクを割り当てていく手法です。
マルチタスクを避け、タスクごとの時間配分が明確になり、生産性やストレスの低下を期待することができます。
休憩時間の重要性
休憩時間を確保することは、時間管理を行うにあたって重要な要素です。
長時間の作業は疲れやストレスを招き、パフォーマンスを下げる一因となります。
作業中は、定期的な休憩を取るようにしましょう。
例えば、1時間ごとに5〜10分の休憩を取るようにしましょう。
在宅ワークでは、パソコンを使った事務作業が多くなりがちで、同じ姿勢でいることで身体が固くなり、血流が悪くなります。
トイレに立つ、屈伸運動や肩を回すなど、軽いストレッチを行うようにしましょう。
仕事とプライベートの境界を設定する
在宅ワークでは、仕事とプライベートの境界を明確にすることが重要です。
仕事の時間と、家事や家族と過ごす時間を明確に分ける。または仕事部屋とリビングを分けるなどしてバランスを保つようにしましょう。
- 作業時間の設定:
先ほどご紹介したタイムブロッキングや、その他の方法で仕事とプライベートの時間をブロック分けします。
仕事の時間が終わった後は、パソコンの電源を落とす、メールやチャットを開かないなど自分なりのルールも設定するようにしましょう。
- 家族とのコミュニケーション:
在宅ワークでは、家族からの仕事への理解も必要になります。
作業時間や作業内容を説明し、その時間には作業に集中できるような環境づくりをお願いすることで、仕事の効率も上がり、プライベートの時間の確保にもつながります。
在宅ワークでの時間管理でおすすめのツール3選

効果的な時間管理を行うためには、適切なツールの活用が不可欠です。
ここでは、時間管理におすすめのサービスやツールを3つご紹介します。
Googleカレンダー
直感的に使用ができ、GmailやGoogle Meetなど、様々なGoogleのサービスと連携が可能なため、スケジュール管理が一元化できることがメリットです。
共有もできるので、チームで在宅ワークを行う際の予定の共有にもおすすめです。
Todolist
世界中で300万人以上の人に利用されている、シンプルなタスク管理ツールです。
優先度や期限が設定でき、ラベルやフィルター機能を使ってプロジェクトごとにタスクを分類することができます。
マルチデバイスに対応しており、突然の外での仕事でもアクセスが簡単なところもおすすめです。
Asana
特にチームで動かすプロジェクトに所属する在宅ワーカーにおすすめのツールです。
個人のタスクを登録できるほか、プロジェクトメンバーと共有することができ、絞り込んで表示もできるので、他のメンバーが今抱えているタスクを一目で確認することができます。
その他、ガントチャートのような時系列のタスク管理が可能であるなど、評判のいいツールです。
時間管理術で成果を出した方の事例

WEBライターKさんの事例
Kさんは、個人事業主として働く30代女性で、企業からライター業やSNS発信など多岐にわたる業務を委託されて働いています。
Kさんの前職は調理師で、受注を受けている会社はIT系の会社と、まったく知識がない分野についての発信を行うため、事業の理解をするためのミーティングや、IT系の知識の勉強などに追われ、プライベートの時間が1日4~5時間という状況になり疲弊していきました。
そこでKさんが試した手法は
- ポモドーロ・テクニック
- Googleカレンダーで委託元の社員へタスクの共有
でした。
今まで時間を決めずにダラダラと勉強を行ってしまっていたKさんですが、ポモドーロ・テクニックを使うことで、適度に休憩を取りながら集中して取り組める時間が増えました。
また、休憩時間にリラックスをすることで、委託先への提案が思いつくといった思わぬ収穫も得られるようになりました。
また、Googleカレンダーで、抱えているタスクや実働時間を委託先に共有したことで、業務量の調整や、業務に関する情報をよりたくさん伝えてもらえるようになり
期日通りに仕事を納品したり、より委託先が求める仕事を行うことができるようになったとのことでした。
まとめ:上手に時間管理をして、効率的な在宅ワークを目指しませんか?
今回の記事はいかがでしたでしょうか?
在宅ワークに限らず、会社に出社して働く時の効率的な時間管理方法として役立つ方法も多数ご紹介いたしました。
自分に合った方法をぜひ試していただき、快適で効率的な在宅ワークライフをお送りください!
また、「私ができる在宅ワークって何だろう?」と思った方は、こちらの記事で、自分に合った在宅ワークを見つけてみてはいかがでしょうか?
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